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9月 1

固く着くと書いて「固着」

投稿者名: 担当A | カテゴリ: 整備

突然ですが、車の整備は力仕事です。

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物が重い。

ネジがきつい。

はめ込みが固い。

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何かというと、結構なパワーを発揮しないといけない場面が多いので、

ある一定の年齢を超えると腰にダメージを受ける確率が俄然高くなってきます。

かく言う担当Aも、腰をやっつけたことは1回や2回では済みません。

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渾身の力をこめて、みたいな場面は結構やってきます。

もちろん、何から何まで力任せな訳ではないですけどね。

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さて、前置きが長くなりましたが、今日のお題は「固着」です。

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その名の通り「固く着いている」状態です。

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熱で、サビで、変形で、ネジや圧入箇所が固着します。

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今回の固着患者は「フロントドライブシャフト」です。

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GC8の前期物で、フロント周りからの異音発生で入庫しました。

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ドライブシャフト、ハブベアリングあたりをリフレッシュすることになったのですが。

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外れない。

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ドライブシャフトがハブから外れない。

ここは、別に圧入でも何でもありません。ただ「刺さってる」だけです。

・・・

ハブとドライブシャフトの固着はよくある話なのですが、

これが外れない。

・・・

固着には「インパクト」

よ~く潤滑剤をしみこませ、衝撃を与えて固着を外そうと試みますが・・・・・・

ピクリとも動かない。

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サビによる固着だと思われるので、熱も加えてみます。

トーチであぶって、さらに衝撃を。

・・・・・衝撃で、ハンマーが壊れました。

メカのHくん、お疲れ。

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こうなってくると、ハブ、ナックルにもダメージがありそうなので、

結局ベアリング、ハブ、ナックル、ドライブシャフトの丸ごと交換ということになりました。

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これがGC8のフロントハブとベアリング(一部)です。

まだ焼き付いてはいませんが、グリスもすっかり劣化してますね。

GC8のハブベアリングは容量不足な感じなので、

使い方、乗り方によってはすぐダメになってしまいます。

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GDBの後期型のフロントアクスルを丸ごと流用すると

強化になるのでこれはオススメ!といいたいところですが、

PCDが114.3mmになってしまうのでホイールも交換する必要があり、

全然オススメではないので聞かなかったことにしてください。

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部品も古くなってくると、マニュアル通りにはいかないこともたくさんあります。

そんな、困ったときに本領発揮するのがプロのメカニック。

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・・・・でも、

ハードな固着患者に当たると、

正直、うわ~~っ、って感じです。

・・・

潤滑スプレー吹いておいて、

「明日になったらとれてないかな~」なんて・・・・。

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作業中、とても難しい状況になったとき、

「夜の間に小人さんがやっておいてくれないかな~」

と思ったことはたくさんあります。

・・・・

・・・・

デモカー製作の突貫作業が続いたときなんか特に。

コメント(2)

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2 Responses to “固く着くと書いて「固着」”

  1. 車高短SG9 より:

    こんにちは。暑い日が続いていますが、担当Aさんその後夏場バテ大丈夫でしょうか?
     
     「GDBの後期型のフロントアクスルを丸ごと流用すると
    強化になるのでこれはオススメ!といいたいところですが、
    PCDが114.3mmになってしまうのでホイールも交換する必要があり、
    全然オススメではないので聞かなかったことにしてください。」

    いいですねーこのネタ。スバル車は私の車も含め選択できるホイールが少ないので、思わずニヤケテしまいました。ブレンボ装着でPCD100はありえないと思うSG9でした。

  2. 担当A より:

    こんにちは、車高短SG9さん。コメントありがとうございます。

    SG9のフロントアクスルはGDB前期と同じですからね。
    ってことは、後期の部品を流用してPCD114.3化することも可能ですが、ホィール代も含めてお金がかかりすぎですね。当然「リア」もやらなくてはならないですからね。

    ちなみに、GDB後期のフロントアクスル流用にはダンパーブラケットの交換も必要だったりします。

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