HIGH LIFT CAMSHAFT

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POINTS

設計・開発におけるポイント

加速度曲線による負加速度の差

高出力を得るためには"充填効率"を向上させなければなりません。そのためにカムに求められるものは「バルブが開いている時間面積を増大させる」と言うことです。時間面積を大きくするにはリフト量を増大させる必要があります。単純にリフト量を増大させていくと負の加速度が大きくなります。ここで問題になるのが、負の加速度が大きくなることにより、バルブの加速度がカムの加速度を上回ってしまい、バルブがカムから離れてしまう「ジャンピング現象」や、バルブがバルブシートリングに着座する際に跳ねてしまう「バウンス現象」が発生することです。これはエンジン本来の性能を損なうばかりか、エンジンの破損を招くことになります。このため、チューニング用のハイカムシャフトにおいては、「時間面積の増大」と「負加速度の減少」という相反する要素を実現しなければなりません。

リフト曲線による時間面積の差

チューニング用ハイカムシャフトでは、正の加速度を大きくとり、それが働いている時間を短くすることで負の加速度を働かせている時間を長くとります。これによりバルブが開く動作から閉じる動作に移る際、いきなり停止せずにじんわりとした動作となり、ジャンピングを防止することができるのです。また、閉じ側の正の加速度が大きくなると言うことは、閉じる直前のバルブにカムによって強いブレーキをかけていることになるので、バウンス現象を防止することができます。しかも短い時間でバルブを開くことにより、最大リフト付近での時間を長くとることができるので、効率よく時間面積を増大させることができます。

これらの設計理論を元にして、動弁系のパーツの材質、重量、強度等と許容回転数を考慮してシミュレーションや実験を行いプロフィールが決定されるのです。ハイリフトカムシャフトに求められる真の性能はここにあります。

充実した設備で開発

カムシャフトの性能を左右するカムプロフィールは、カムシャフト設計において最も重要な要素です。JUNではカムプロフィール設計専用ソフトウェアを導入し、コンピュータによる自動設計を行っております。
机上にて設計したカムシャフトをテストするために、燃焼圧力測定装置を内蔵したJUNのエンジンベンチシステムを使用しています。このシステムはクランク角毎に燃焼室内の状態を把握することができるため、様々なプロフィールをテストすることができるのです。

  • エンジンベンチシステム
  • エンジンベンチシステム

高性能研磨機と品質管理

左から:完成品、研磨終了品、半製品(カム山未加工)

高精度のカムシャフトを製作する上で性能の高いカム研磨機は必要不可欠といえます。当社ではいち早く加工精度の高いCNCマスターレス研磨機を導入しカムシャフトを製作してきました。当社のカムシャフト研磨機は非常に細かくカムプロフィールのプログラムデータを入力でき、設計通りのカムプロフィールで研磨する事が可能です。また、品質管理においても他製品と同様に高い基準で行なっており、クオリティーの高い製品をお客様に提供しております。